2008年4月3日木曜日

PEを取得するためには

 PEの資格を取得するためには、まず、PEの1次試験あたるFE(工学基礎)試験に合格しなければなりません。州によっては、一定年数の社会実務経験があれば、FE試験を受けなくてもPEの受験資格を取得することもできますが、米国の4年生大学の工学部学生は在学中もしくは卒業直後にFE試験を受験するのが一般的です。FE試験に合格し、かつ4年前後(年数も州によって微妙に異なります)の実務を経験するとPEの受験資格が与えられます。FE試験またはPE試験を受験しようという方は、日本でも受験することができます。米国同様、春と秋の年2回、東京で実施されています。以前は、オレゴン州が試験を実施していましたが、現在はNCEESが行っています。FE試験もPE試験も、出題はすべて英語ですから、PE資格を取得するためには工学分野における基本的な英語表現をマスターしなければなりません。受験にはTOEICで450~550点以上の英語力が必要と推定されていますが、同時に工学分野(数学、力学、化学、電気、工学経済、エンジニアリング倫理など)のすべての基礎知識を習得していなくてはなりません。FE試験はその基礎的知識をチェックするための試験で、午前4時間、午後4時間の合計8時間かけて行われます。出題数は午前が120問、午後が60問です。いずれも4つの回答の中から正解の一つを選択するマークシート形式で出題されます。FE試験に合格し、規定の実務経験を経ると、PE試験の受験資格が得られますが、PE試験は土木、機械、電気、化学、環境などの専門分野の一つを選んで受験することになります。グローバル化つまりアメリカン・スタンダードの国際化が進む現状では、個々の技術者の選択としてPEの資格を取得することは、世界の最も広範囲な地域で活躍できる国際的エンジニアへの最短コースにあると言えます。貴方の名刺にP.E.と表記されているだけで、社会的に高い倫理感と責任感を持ったエンジニアであると相手から認識される訳です。

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